小倉正男の経済コラム一覧

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【小倉正男の経済コラム】石破茂新総裁「石破ショック」という荒天の船出

■「石破ショック」、一過性で終わるか 石破茂氏が自民党新総裁となった。第1回投票では、高市早苗氏が第1位になり、石破氏は後手に回ったが、最終的に決戦投票で石破氏が勝利した。 27日の第1回投票では高市早苗氏がトップに立ち、「女性である私が決戦投票に進んだのは歴史的瞬間」というスピーチを行った。マーケットはいち早く反応、為替は1ドル146円の円安に急激に振れ、株式も上昇した。高市氏の「いま利上げはあほ」という積極財政を好感しての動きである。マーケットは、第1回投票の勢いから高市..

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【小倉正男の経済コラム】パウエル議長「後手に回らないことにコミット」

■FRBは0・5%利下げを決定  FRB(米連邦準備制度理事会)は、9月17~18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で4年半ぶりに利下げに踏み切った。事前には0・25%の利下げになるという見方が多かったが、利下げ幅は予想を超えて0・5%というものだった。米国の政策金利は4・75~5・0%に引き下げとなった。「我々が後手に回っているとは思っていない。後手に回らないことへのコミットメントのサインと受け止めてもらうことができる」。パウエルFRB議長は、FOMC後の会見でそう語って..

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【小倉正男の経済コラム】サラダクラブ「千切りキャベツ」深掘りに踏み込む

■キャベツとは?  この夏は酷暑で外出はしない。そんな風に決めていたが、8月下旬にサラダクラブが「サラダ白書2024」を発表するというので呼び出された。「サラダ白書2024」のミーティングでは、キャベツに焦点を当てたレクチャーが行われた。 キャベツについては何も考えたことがなかった。食事でいえば、トンカツの付け合わせで使われるキャベツ、お好み焼きで豚肉、焼きそばなどと一緒にギュウギュウと詰めて用いられるキャベツぐらいしか思い浮かばない。 恐慌史では産業革命期の1845年~49..

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【小倉正男の経済コラム】パウエル議長「金融政策を調整する時が来た」

■パウエル議長「金融政策を調整する時が来た」 パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「金融政策を調整する時が来た」と発言した。(8月23日・ワイオミング州ジャクソンホール講演) 端的に言えば、9月に利下げに踏み込むと明言したに近い発言である。インフレを叩いてコントロールする時期は大枠で終了し、景気回復に取り組むという金融政策の転換を宣言した。 週末のNY株式は一時490ドルを超える大幅値上がりとなった。株式市場としては待ちに待った利下げが実現する。NY株式が賑わうのは..

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【小倉正男の経済コラム】FRBの独立性 トランプ候補は「NO」を宣言

■「大統領はFRBの政策に発言権をもつべきだ」というトランプ候補 共和党の大統領候補トランプ前大統領が、大統領に返り咲いたらFRB(連邦準備制度理事会)の独立性に「NO」を突き付けるという発言をしている。FRBの金融政策決定に「大統領は少なくとも発言権を持つべきだと思う」と強調している。  トランプ前大統領は、大統領に戻ったら金利を大幅に下げたい意向が強い。FRBの政策決定に大統領が介入するのは当然という考え方を隠していない。何でも自分の思い通りにやるのでは、自ら専制君主にな..

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【小倉正男の経済コラム】「確トラ」利下げと減税の“総取り”政策狙う

■「確トラ」、最初に行うのは利下げと減税 「もしトラ」、「ほぼトラ」といわれていたが、いまや「確トラ」とまでいわれている。一方の民主党のほうはバイデン大統領が大統領選挙から撤退を表明。ハリス副大統領を大統領候補として支持するとしている。共和党の大統領候補トランプ前大統領はすぐさま「パリス副大統領のほうが倒しやすい」という認識を示している。 選挙のことであり、先は何ともいえない。ただ「確トラ」ではないが、トランプ氏に勢いが加わっているのは間違いない。11月の大統領選挙でトランプ..

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【小倉正男の経済コラム】米国9月利下げ開始機運 円安には干天に慈雨

■円安=前週は160円台から161円台に加速 「円安」が継続している。前週は1ドル160円台から161円台にジワリと加速をみせている。週末の米国雇用統計では雇用者数、賃金の伸び率がやや鈍化、失業率が4・1%に上昇した。「9月利下げ開始の確率が高まった」という観測からナスダック、S&P500が過去最高値を更新した。長期金利(10年物国債金利)が低下し、1ドル160円台後半まで「円安」が緩和されている。 だが、1ドル160円台~161円台は、これまでの趨勢では「超円安」ゾーンにほ..

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【小倉正男の経済コラム】1ドル160円接近 追加利上げ示唆でも円安進行

■1ドル160円台突入の円安から政府・日銀が会談 「円安」(ドル高)が再進行している。根底には米国経済の底堅さ、もっといえば強さがある。裏からいえば日本経済の弱さも反映している。現状は1ドル159円77銭、1ドル160円台突入寸前だ。4月下旬以来のドル買い・円売りの状況になっている。 その4月だが、日本銀行・植田和男総裁は円安の進行について「基調的な物価上昇率にいまのところ大きな影響はない」と発言している(4月26日記者会見)。同時に円安が基調的な物価上昇に影響があるなら「金..

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【小倉正男の経済コラム】「トリプル安」円安が起因となって債券安、株安

■「円安になれば原価が下がる」 1~2年前のことだが、ある輸出型製造業経営者に「円安」について聞いたことがある。「円安になれば、会社にとってビジネス、業績では得ですか」といった質問をした。 普通はそうした素朴な質問はしない。話の流れで具体的にどういうメリットがあるのか、あらためて尋ねてみた。 「円安になれば原価が下がりますからね」 経験則なのか、ぽつりと答えてくれた。 この25年3月期決算でも、輸出型製造業は1ドル140円、あるいは1ドル145円の想定レートを打ち出している企..

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【小倉正男の経済コラム】「物流の2024年問題」生産性は上がったか?

■小物商品ではダンボール箱物流が消滅 「物流の2024年問題」、この4月1日からドラックドライバーの時間外労働が年間960時間に制限されている。ずいぶん以前から取り沙汰されていた“働き方改革”だが、長い猶予期間を経てようやく実行されたことになる。 トラック物流というと、荷台にはダンボールの箱がずっと重なっているのが通常だ。ダンボール箱がトラック物流の主役の座を担っている。何しろダンボールは丈夫である。モノも詰め込める。 ところが、ここにきてEコマース用小物商品の物流では紙製「..