コラム一覧

NO IMAGE

【マーケットセンサー】金価格、国内外で史上最高値を更新、安全資産需要が世界的に拡大

■米中摩擦と政府機関閉鎖で市場不透明感高まる、投資資金が金市場へ 10月17日、金店頭価格が1グラムあたり2万3254円(田中貴金属工業)となり、国内で初めて2万3000円台を突破した。国際市場でも金先物価格が1トロイオンスあたり4137ドルと史上最高値を更新しており、安全資産としての金への注目が一段と高まっている。背景には、米国経済の不確実性、世界的なリスク回避姿勢、為替動向の三要因がある。 アメリカでは米中貿易摩擦の再燃と政府機関の一部閉鎖により市場の先行き不透明感が強ま..

NO IMAGE

【マーケットセンサー】地銀株と電力株に再評価の波、金利と円相場が導く次の主役

■割安地銀と円高メリット株に光、政策転換を先取りする動き 金利敏感株と円高メリット株が静かに注目を集めている。地銀株では、中間決算を前に業績上方修正や増配を発表する動きが相次ぎ、業界再編も加速している。群馬銀行<8334>(東証プライム)、第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)などは増配を同時に発表し、株価は一時年初来高値を更新した。阿波銀行<8388>(東証プライム)、東邦銀行<8346>(東証プライム)も中間業績を上方修正し、東邦銀行は通期業績見直しを..

NO IMAGE

【マーケットセンサー】ビットコイン最高値、1890万円突破、現物ETFと機関流入が支え

■現物ETFに5営業日で40億ドル、クジラの長期保有が強気相場を牽引 10月8日、ビットコインは円建てで1,890万円超、ドル建てで12万5,000ドル超の史上最高値を記録した。背景には、現物ETF(上場投資信託)への巨額資金流入や、機関投資家による長期保有の姿勢、オンチェーンデータによるネットワーク成長の確認など、強固なファンダメンタルズがある。わずか5営業日で40億ドル(約6,000億円)が流入した現物ETFは、ビットコイン市場の需給をタイトにし、価格を押し上げた。また、..

NO IMAGE

坂口志文氏がノーベル医学賞受賞、制御性T細胞の発見が免疫研究に革新、免疫関連株に高騰期待

■ノーベル賞が刺激、免疫関連株に脚光、中外製薬・ブライトパスなど物色 大阪大学は10月6日、坂口志文特任教授が2025年ノーベル生理学・医学賞を受賞したと発表した。受賞理由は、免疫反応を抑制する「制御性T細胞(Treg)」の発見とその機能解明にある。免疫の暴走を防ぎ、自己免疫疾患やアレルギー、臓器移植における拒絶反応などを抑える同研究は、免疫制御の新たな道を切り拓いたとして世界的に高く評価された。生理学・医学賞における日本人の受賞は、2018年の本庶佑氏以来6人目、自然科学分..

NO IMAGE

高市新体制、積極財政で「日本株5万円台」の現実味:物価高対策を迅速実施、市場はサプライズ株高へ

■「高市トレード」再点火へ:女性初の総裁が成長戦略に舵、防衛・先端技術へ国家投資加速 自民党の新総裁に選出された高市早苗氏が、10月4日の初会見で「積極財政」の旗を鮮明に掲げた。ガソリンや軽油の価格を速やかに引き下げるとし、財源には税収の上振れ分や既存の基金を活用すると明言。長らくタブー視されてきた消費税減税にも「選択肢として放棄しない」と踏み込み、中低所得層にメリットがある給付付き税額控除についても、党内議論を継続する考えを示した。 また、病院や介護施設の経営難への補正予算..

NO IMAGE

高市早苗氏が自民党新総裁に、初の女性首相へ、経済安保・成長戦略を推進

■決選投票を制し第29代総裁に、15日召集の臨時国会で第104代首相に指名見込み 高市早苗氏は10月4日、自民党総裁選の決選投票を制し、第29代総裁に選出された。同氏は15日に召集予定の臨時国会で第104代内閣総理大臣に指名される見通しで、実現すれば日本初の女性総理となる。保守派の支持を基盤としながらも、決選投票では党内の女性活躍推進派や若手議員、地方組織からの支持を広げ、僅差で勝利した。総裁選の主な論点は経済再生、国防強化、女性の社会進出などで、高市氏は物価高対応策や成長戦..

NO IMAGE

【総裁選10月4日投開票へ】「一寸先は闇」と「一寸先は光」が入り混じる不確実な情勢

■政局と株価にトランプ・ディールが絡む不確実性 政局と株式市場、さらに国際的な通商問題において、「一寸先は闇」と「一寸先は光」が入り混じる不確実な情勢が続いている。国内政局では、石破茂首相が7月の参議院選挙での与党敗北により退陣要求が高まる中、9月7日に自ら退陣を表明した。現在、自民党総裁選挙が「フルスペック方式」で告示され、10月4日の新総裁選出を控え、政局は再び大きな岐路に立たされている。一方、株式市場も同様の動揺を見せている。一時は混乱が懸念された日経平均株価は、足元で..

NO IMAGE

【マーケットセンサー】主力株から新興市場へ、資金シフトが示す相場の構造変化

■日銀政策転換の余波、新興市場が投資家の逃避先に浮上 日銀がETFとJ-REITの売却を決定したことを受け、9月19日、株式市場は大きく揺れた。日経平均株価は前場に上場来高値を更新したものの、一転して800円超の下げを記録し、投資家心理を冷やした。結果的には大引けで4万5000円台を維持したが、金融緩和から引き締めへの流れを警戒する市場の不安定さが浮き彫りとなった。■プライム市場の乱高下で際立つ中小型株の強さ この混乱のなかで際立ったのが、東証スタンダード市場とグロース市場の..

NO IMAGE

ビットコインはどこまで下落するのか?9月の季節的調整局面、次の支持線は1500万円近辺

■9月相場は伝統的な調整期、短期は弱含みも反発余地 ビットコインは9月に入り下落基調を強めた。8月に一時1800万円台を付けた後、現在は1600万円近辺で推移している。市場では一段安への警戒感が広がり、テクニカル指標も弱気を示している。主要な支持線は1500万円近辺にあり、割り込むと1480万円まで下値を探る可能性がある。ドル建てでは10万ドルが心理的節目とされ、下回れば9万4000ドルまで調整が進むリスクが意識されている。 過去の統計では9月は下落傾向が強い。12年間のうち..

NO IMAGE

金価格高騰、ドル安・円安・地政学リスクが重層化、史上初の1万8000円突破

■米利下げ観測や中央銀行の購入継続が需給を押し上げ は9月1日、田中貴金属工業の国内店頭小売価格が1グラムあたり1万8001円となり、史上初めて1万8000円台を突破した。上昇傾向が続き、過去最高値を更新した形である。国際的な金融環境や為替動向が複合的に作用し、国内価格に直接反映されている。 価格高騰の背景には、米国の金融政策を巡る利下げ観測によるドル安が大きく影響している。ドル安はドル建てで取引される金の相対的な割安感を強め、各国投資家の需要を押し上げた。さらに、ロシアのウ..